旅経験談19(六波羅蜜寺・広隆寺の秘仏)

                   2012年11月22日

今回は、六波羅蜜寺と広隆寺の秘仏巡りのお話です。午前中
に六波羅蜜寺、午後に広隆寺を巡りました。

京都駅から市バス(例えば206番)で五条坂に下車後、堀
川の方に西進しました。この辺は町屋が混んでおり、この中
に埋もれる形で、六波羅蜜寺はありました。いままで訪れた
大通りに面してでんと構えている大寺院や深山のなかの寺と
は趣が違いますが、京都市内の大半の寺は、大方このような
ものです。

今日は12年に1度辰年に開帳される秘仏、十一面観音の参
拝です。本堂に上がると参拝に訪れた人たちが廊下に立って
開帳の順番を待っていました。列に従い秘仏をご安置してい
るお厨子の前へ進みました。お厨子の帳の向こうに静かに坐
っておられました。12年間もお厨子のなかで、参拝者をひ
たすら待っていらした観音様にお参りしました。ご開帳の期
間が33日なのは、観音様が救済で33変化されることに因
むとのことです。

本堂を出て、宝物館に向かいました。まず目に飛び込んだの
は、開山空也上人像です。口元の阿弥陀像は、教科書などで
見た通りです。平安期の仏像では地蔵菩薩立像ほか、鎌倉期
の仏像では、近くに平家一門の邸館、六波羅邸があった縁で
、平清盛の仏者としての穏やかな像、運慶の彫った地蔵菩薩
坐像や運慶・湛慶の父子の像ほか貴重な像が多くおわします
。末永からんことを願っています。

六波羅蜜寺を出て、市バスで広隆寺へ向かいました。(例え
ば202番で西ノ京円町へ移動、そこで91番か93番に乗
換、広隆寺前で下車)今日は聖徳太子御命日にあたり、御火
焚祭りがあります。南大門から本堂(上宮王院太子殿)へ向
かいました。本尊である聖徳太子立像が、御命日に因んで特
別に開帳されます。本堂に上がって、お像を参拝しました。
お像は祭服をまとっておられました。(聞くところでは、天
皇が御即位で召される黄櫨染御袍にならわれたとの由)

本堂を出て御火焚祭のある境内にむかいました。すでに多く
の人が、輪になって祭りの開始を待っていました。生木の枝
が積まれ点火を待っていました。傘をさしかけられた導師様
の到着を待って、護摩木がくべられ火が勢いよく立ち上りま
した。山伏が矢を空に射掛け、邪気を払いました。まわりの
紅葉とあいまって、秋の霊気を身に浴びた午後の祭でした。

旅の経験談(六波羅蜜寺・広隆寺の秘仏)はこれで終わりで
す。続編も投稿したいとおもいます。最後になりますが、(
株)Vector様のサイトに「旅先情報データベース」を紹介し
ていただいています。Googleほかのサイトに「旅先情報」の
キーワードで検索いただくと、紹介のサイトが現れます。こ
のサイトから上記データベースをダウンロードできますので
、あわせてご活用いただけたらと存じます。以上