2010年5月16日~5月17日
今回は、1日目に奈良市内の遷都1300年の特別展見学と
つぎの日に平城京跡ほかを訪れた際の、旅のお話です。
<5月16日>
名鉄バスセンターから名鉄バスで近鉄奈良駅に向かいました
。今日は奈良博で開催の遷都1300年の大遣唐使展をまず
見ます。東新館の日中交流のテーマにした展示では、アメリ
カから里帰りした吉備大臣入唐絵巻、空海の枕本尊諸尊仏龕
、円仁の入唐求法巡礼行記などを見ました。唐の文物をテー
マにした展示では、唐の都西安の宝慶寺に伝わった釈迦三尊
や十一面観音の像を見ました。
薬膳弁当をいただいた後、遣唐使をテーマにした本館に移り
ました。ここでは、刺繍釈迦如来説法図、銅板法華説相図、
興福寺金堂や東大寺金堂の鎮壇具など唐や西域とゆかりもあ
る文物、唐周辺の統一新羅瓦塼や渤海国の遺跡出土品などを
見ました。また唐と交流のあった時代の日本の窓口だった、
大宰府鴻臚館跡から出土した、中国や西域ゆかりの文物も目
にしました。
大遣唐使展の後、興福寺国宝館の特別展に向かいました。
八部衆や釈迦十大弟子のお像と対面しました。八部衆阿修羅
像は、いつ見ても古仏らしからぬ清新な美像です。時代は下
って慶派仏師の彫った、金剛力士、天燈鬼・龍燈鬼や釈迦如
来(仏頭)も見ました。これらは皆旧西金堂由来の仏です。
また白鳳期の旧山田寺伝来の薬師如来仏頭もありました。
<5月17日>
奈良西郊にとったホテルを朝早く出て、キトラ古墳壁画の特
別公開を見に、近鉄で橿原神宮前に移動しました。駅から明
日香めぐりバスで飛鳥資料館へ向かいました。今年初公開の
「朱雀」も含め、すでに公開の「白虎」「玄武」「青龍」の
四神すべて公開されます。列を区切られて一つ一つ見て回り
ました。「朱雀」の赤い羽の色もしっかり残っていました。
続いて近鉄の西ノ京へ移動し、薬師寺へ向かいました。薬師
寺で創建以来残っている、白鳳期の東塔を見るためです。実
は今年から10年がかりで解体修理があり、しばらくは見ら
れません。聞くところによれば、創建からの心柱が傷んでい
てこれを取り換えるのとのこと。今回は東塔内部の拝観も許
されました。心柱の周りに安置された仏様を参拝しました。
今日の最後の目標、平城京跡見学のため再び近鉄で西大寺へ
移動しました。駅からシャトルバスで平城京跡へ向かいまし
た。まず平城京歴史観にはいりました。平城京のくらしと文
化の展示を見た後、遣唐使シアターで当時の遣唐使船の様子
を体感しました。続いて平城京VRシアターで平城京の様子が
リアルに映し出され、ドラマを見るようでした。
展示館を出て、遣唐使船復元展示のなかへ入りました。当時
としては大きな船だったと思いますが、遣唐使として乗船し
た人の数を考えると、かなり窮屈だったのではないのかと思
われます。限られたなかで精いっぱいがんばって先進文明を
取り込んでいきたいという、当時の人の心意気を感じました
。なおこの復元展示は今後も末永く残る予定です。
この後朱雀門から大極殿に向かいました。基壇を上り大極殿
に入りました。なかには天皇の玉座がありました。屋外階段
から2階へ上がると、朱雀門を眼下に望む広い平城宮の眺め
です。朱雀門の南にのびる朱雀大路の東西には平城京が広が
っていたわけです。
大極殿東脇の宮内省跡に「正殿」ほかが復元され、さらに内
裏や役所の遺構展示もありました。さらに平城京の東側に張
り出した外京には、皇太子の宮殿「東院」があったわけです
が、その池を囲む「唐院庭園」も復元されていました。
シャトルバスで平城京跡からJR奈良駅へ向かいました。駅付
近の町歩きをしてみましたが、古くから商っている感じの店
は意外に少なく、筆や墨などを売っている店をのぞいたりし
ていました。近鉄奈良駅東脇のアーケード街を通り、帰りの
名鉄バスの出る停留場から、奈良をあとにしました。
旅の経験談(平城京・遷都1300年)はこれで終わりです
。続編も投稿したいとおもいます。最後になりますが、(株
)Vector様のサイトに「旅先情報データベース」を紹介して
いただいています。Googleほかのサイトに「旅先情報」のキ
ーワードで検索いただくと、紹介のサイトが現れます。この
サイトから上記データベースをダウンロードできますので、
あわせてご活用いただけたらと存じます。以上